女性特有の悩み「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」を改善するために

HOME » 多嚢胞性卵巣症候群とは » 治療は可能?

治療は可能?

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)が治療をすることで治るのか、治療の現状について解説します。 

多嚢胞性卵巣症候群は治療可能か?

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の原因は、まだハッキリと解明されていないため、残念ながら根本的な治療法が見つかっていないのが現状です。しかし、妊娠を諦める必要はありません。現代医学の進歩・薬の研究成果によって、排卵障害が治る可能性が高くなり、妊娠に至った患者さんも大勢いるのです。

治療法としては、対症療法になりますが、患者さんの容態や症状の種類、年齢、妊娠の予定などを考慮した上で、ライフスタイルの改善やホルモン療法、手術療法、体質改善等で、症状の緩和や正常な排卵を目指します。

また、未婚の方や妊娠を希望しない方の場合、無排卵・無月経等の症状が出ていても治療しないで良いと考えがちだと思いますが、これはあまり良いことではありません。というのも、無月経を繰り返すうちに、重度の排卵障害に陥ってしまうことが少なくないからです。人間の体は「排卵しない状態」が当たり前だと思い込んでしまうと、もし次に妊娠したいと望んでも、すぐに薬や治療が効かないこともあり得ます。

また、閉経後やすでに出産を終えてこれ以上の妊娠を望まない方も無月経を繰り返すことで「子宮内膜癌」のリスクが高くなることが分かっているため、PCOSであることが判明したら、きちんと対処することをおすすめします。

多嚢胞性卵巣症候群の治療法

【ライフスタイルの改善】

第一に行わなければならないのは、健康でストレスのない体づくりです。食生活の改善や運動習慣を身に付けること、ホルモン環境を整えることによって、体が正常な状態に戻り、月経も正しいサイクルになって、排卵を行えるようになる場合も多々あります。

また、肥満を伴うPCOS患者の場合、ダイエットが大変有効で、止まっていた排卵が再開する、という報告が上がっています。1~2か月かけて、5~10%減量するというペースが最適です。

【手術療法】

腹腔鏡下卵巣焼灼術(Laparoscopic ovarian drilling)通称ラパロと呼ばれる手術があります。腹腔鏡で卵巣の表面に5~10ミリ位の小さな穴を20か所程度あけ、自然に排卵しやすくします。

ラパロのみだと自然に排卵する確率は20%と低めですが、排卵誘発剤(クロミフェン、FSH)を併用すると、妊娠率は格段に高くなり、多胎妊娠や卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の発生率は低くなります。

ただし、手術の効果は半年~1年程度しかなく、半永久的でないのがデメリットと言えます。

【薬物療法】

排卵を起こすために、経口の排卵誘発剤やFSH-hCG療法(ゴナールF・フォリスチムなど)という排卵をおこすための注射薬を用います。

経口型排卵誘発剤クロミフェン・クロミッドをサイクル2~6日の間服用すると、80%の女性が排卵を起こすと言われています。

デメリットとしては、排卵誘発を行ったときにいくつもの卵胞が同時に育つため、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)と呼ばれる副作用を起こしやすい傾向にあるので、注意しなければなりません。

また、最近の研究で、インスリン抵抗性改善薬であるグリコラン(メトフォルミン)という糖尿病患者用の薬がPCOSにも有効であることがわかりました。

投与すると、血中のインスリン濃度を低下させ、卵巣や副腎での男性ホルモンの産生を抑制、排卵を改善する効果があると報告されています。

【漢方による体質改善】

漢方の薬効で冷え性を治し血流を良くすることで、生殖器系を温めて卵や黄体の状態を向上させることが可能です。また、ストレスにより体内の気が滞ると、元気な卵子が育ちません。漢方には気の流れを改善する効果もあります。

手術療法や薬物療法との併用も可能。安全性の高い漢方で、体の緊張をゆるめて卵巣の機能を正常化させ、安定した排卵が起こるようにしていきます。

 

 
ページの先頭へ
多嚢胞性卵巣症候群の改善ガイド